さて、イギリスから日本に帰国した訳ですが、その時の隔離生活についてお話ししていこうと思います。政府の指針で内容がその都度変わっていくと思われますので、あくまで私の時は、というレポートなのですがよかったら参考にしてください。
私が帰国したのは2021年春なのですが、その頃には日本でもイギリス型の変異種が十分に認知されていて、3日間の政府指定の隔離が義務付けられていました。イギリスのヒースローを出発し、到着地は羽田空港でした。その時の隔離の流れを簡単に書きます。
隔離の流れ
隔離期間は全部で14日間ですが、大体の流れはこんな感じになります。今はYouTubeでも隔離生活の動画が豊富に載っているので、そちらも参考にするといいと思います。
②空港で証明書の提出
③日本入国前にPCRテストで陰性を確認
④政府指定の隔離施設へ(3日間)
⑤自身の設定した隔離施設へ(11日間)
それでは順を追ってどんな感じだったか書いていこうと思います。
①イギリス国内の医療機関でPCRテストを行い陰性証明書をもらう
まずはイギリスの医療機関でPCRテストの陰性証明書をもらわなければ出国ができません。私の時は出国3日以内に発行された陰性証明書でなくてはいけなかったので、ケンブリッジの家を早めに引き払ってロンドン市内のホテルに滞在し、出国の前日に検査を受けました。ホテルはコロナ禍で営業しているところが非常に少なかったのですが、マリオットホテルが開いていたのでここに泊まることに。
また、クリニック選びのポイントなのですが、必ず日本政府の指定するフォーマットで陰性証明書を発行してくれる医療機関にした方がいいです。また、発行されたものは電子メールと紙媒体両方で受け取ることができるのですが、私の時は電子発行されたものだけで問題なかったです。紙のものですと、発行後またクリニックに直接行って証明書を貰いに行かなければいけないので面倒ですよね....。
ちなみにイギリスの検査は唾液ではなく、咽頭と鼻腔の併用スワブテストでした。細めの綿棒のようなもので口の中を擦った後、そのまま鼻の中に同じ綿棒を突っ込まれます。10秒間綿棒を回し続けるのですが、かなり念入りでまあまあ辛かったです。日本では唾液検査が主流ですがヨーロッパ諸国ではこっちがデフォのようです。私はヨーロッパ諸国の他の国でも何回かテストを受けているのですが、この時が一番念入りでした。
②空港で証明書の提出
もらった陰性証明書をまずは航空会社の手続きカウンターで見せました。私はJALを利用しましたが、手続きも非常にスムーズにいきました。また、今回は出発にヒースロー空港を利用しましたが、利用客は極端に少なく、空いているお店もあまりありませんでした。ただ、全てクローズしているわけではなく、カフェとかF&Mのお土産屋さんは規模を縮小して営業していて帰国買いに便利でした。
早めに飛行機に搭乗すると案の定機内はガラガラで、私含めて乗客は13人しかいませんでした。もはや機内スタッフの方のほうが多いのでは思ったくらいです。シートも4列のものを倒して身体を横たえて使うことができ、非常に快適に過ごすことができました。
あと、途中でCAさんにお声がけいただき、ロシア上空にいるときにオーロラを見ることができました。機内が空いているのを良いことに、オーロラの一番綺麗に見える席で絶景を独り占めできたことは貴重な思い出です。
③日本入国前にまたPCRテストで陰性を確認(羽田空港)
長いフライトの後でしたが、横になって広々とスペースを使えたためにほとんど疲れませんでしたが、ここからが長かったです。移動はツアーの観光客のように旗を持った誘導員について回るスタイルです。 私の時は、変な行動を取ったら射殺されるんじゃないかという勢いの厳重ぶりでしたが、その分感染症対策をしっかりとしているということでもあるのでかえって安心感がありました。
まずは一列になり、パスポート情報や現在の体調、隔離後の滞在先の確認などの手続きをするブースを回っていきます。唾液検査はこれらのブースの最後にあって、レモンの絵が書かれた不思議な空間で唾液の摂取をします。必要な量が多く大変、という話を聞いていましたが、思ったよりも少量でOKでした。唾液の出が悪い方は、耳の下からフェイスラインにかけて唾液腺を優しくマッサージしてあげると出が良くなります。また、赤ちゃんは唾液検査ができないのでスワブテストとなるのですが、長いフライトで不機嫌な子が多く非常に大変そうでした.... 小さいお子さんがいる方はちょっと覚悟がいりそうです。
で、検体を提出したら結果が出るまで待合室で待機です。待合室は自販機とトイレ、それからコンセントがあって広々として便利でした。私の時はANA便と被ったために3時間以上かかり、結構待ち時間が長かったです。
④政府指定の隔離施設へ(3日間)
空港で陰性証明書を貰い、晴れて施設の外に出ることができます。イギリスからの入国者は3日間の隔離が必須になるので、次は政府指定のホテルにすぐ移動となります。ちなみに政府からの要請ですので、宿泊料金や食事代はかかりません。空港のロータリーに大型バスが待機しており、荷物とともにみんなでゾロゾロと乗り込みます。
私の場合、指定施設は成田の東横インでした。宿泊施設についてはその時によってばらつきがあるらしく、事前に知ることはできません。私の知り合いは2021年1月の帰国でしたが、品川にあるビジネスホテルだったそうです。こればっかりは運なのですが、羽田に到着して成田のホテルまで移動するのは若干損した気分になりました笑 バスに乗ってるだけなんですけどね。
ホテルに着くとすぐにまた検温、宿泊者のしおりなるものを手渡されます。やっぱり日本は圧倒的に紙文化が主流で、部屋に着く頃には書類でカバンの中がいっぱいになっていました。ファイルを用意していくと便利です。
あと、手渡されたしおりの中のガイダンスに従い、携帯に位置情報アプリを入れることになります。私の時は『COCOA-新型コロナウイルス接触確認アプリ』と、『OSSMA 留学生危機管理システム』の二つでした。
あと、驚いたのですが隔離期間中はLINEで健康状態の確認をします。厚生労働省のページにも載っていたのでここに貼っておきます。 (※最近LINEアプリの個人情報流失の問題があったばかりなのでこれはなくなるのかしら....)
私の時はLINEを使うのがスタンダードなので、やってない方はけっこう面倒なことになっていました。なので事前にインストールしておくことをおすすめします。
私も帰国したてで自分の携帯の電話番号もまだ開通していなかったために結構めんどくさいやりとりがありました。SoftBankはお客さま電話番号預かりサービスに登録している場合はすぐにネットと通話で電話回線を戻すことができますが、auなんかだと直接店舗に行かないと再開できないので非常に面倒です。一度完全に携帯を解約してしまった方はもっと面倒だったと思います。
で、政府指定の施設のことなのですが、なかなか部屋は広くて快適でした。Amzonなどの郵便物も隔離期間内であれば受け取ることができます。毎日朝に館内放送があり、決まった時間に1日一回LINEアプリを通して自分で測った検温の結果と体調の記録を報告するだけです。
他に守らなくてはいけないことといえば部屋から出ないことだけなので気楽です。唯一洗濯物に行く時だけは部屋の外に出てもいいのですが、その場合にも事前に許可がいるようでした。職員さんもかなり忙しそうで面倒なので下着をたくさん持っていったほうがいいです。ちなみに私の時は部屋のドアを開けると警報音が作動する仕組みでした。
そんなわけでもちろん食料も配給制なのですが、仕出し弁当のようなものを一日3回決まった時間にドアノブにかけてもらい、配給終了の館内放送が流れた後にそれを取るシステムでした。食べ終わった後は自分の部屋の外にゴミを出しておくと回収してくれます。しおりによると3食きちんと時間が決まっているのですが、最大で2時間近く後ろにずれ込むので気長に待つことにしました笑
ご飯はについては同じ仕出し弁当屋さんがやっている感じでした。
以下至高の弁当コレクション。
こんな感じですが、あんまりに期待値が高いとがっかりします。美味しくないわけではないんですけど、毎日同じような組み合わせになってくるので飽きます。食べられればなんでもいいという夫でさえも、2日目にはうんざりした顔をしていました。野菜が少ないので気になる方はサプリを持っていったほうがいいかも。水分量も若干足りないので、職員の方に内線で連絡するとお茶のペットボトルを持ってきてくれました。
他にも部屋の内線から24時間待機している職員の方が対応してくれますし、広い部屋にテレビもWiFiもありますし、イギリスでの長いロックダウン生活を経ているので、3日間なんてあっという間でした。
⑤自身の設定した隔離施設へ(11日間)
最終日の朝に検温や体調報告をした後にまた唾液でのPCR検査を行います。陰性がわかれば、15時、夕方18時くらい?、または翌日朝の3択で自分の選んだ隔離場所に移動することができます。
ホテルを出る際に先程の『COCOA-新型コロナウイルス接触確認アプリ』と、『OSSMA 留学生危機管理システム』がしっかりインストールされているかチェックを受けます。この後の隔離期間で必ず必要になるので、位置情報をいじったりする設定がちょっと面倒ですが確認しておきましょう。
こうしていよいよ外に出れるのですが、成田の東横インに直接お迎えの車を出してもらっている方はそのまま車に乗り込んでいました。私はイギリスを出国する前の関税の関係で一度また羽田空港に戻りました。その際のバスも出してくれるので便利なのですが、やはり羽田→成田間相互の移動がけっこう大変でした。ちなみに羽田に用事がなくても、都内のホテルに隔離先を指定した方は途中で降ろしてくれることもあるようなので確認する価値がありそうです。
羽田で用事を済ませた後に、私の場合は実家での滞在を選んだのでレンタカーを事前に手配しました。隔離先に着いた後にはインストールしたアプリで定期的に現在の位置情報と毎日の体調の報告をします。私の周りでは隔離先を実家にしている方が多かったですが、今は帰国者向けの隔離専用のマンスリーマンションの貸し出しサイトなどもあるようで、送迎をやってくれたりと便利そうでした。値段は結構お高い印象でしたが、都内の便利なところだとウーバーや宅食が充実しているので良いかもしれません。
持ち物、 持っていくと便利なもの
簡単に持っていったほうがいいもの、便利かもというものを一覧にしてきます。大したものではないですが参考までに。
②3日間の隔離後の移動手段
③イギリスで発行の陰性証明書(日本のフォーマットで)
④ サプリ(栄養偏るので)
⑤ファイル
⑥下着(多めにあるといいです)
以上になります。
思い出したらまたチョコチョコ足して行こうと思います。